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プロフィール
HN:
瑞穂
性別:
女性
自己紹介:
4年間巫女として奉仕していましたが、今は普通の仕事しています。
巫女の実情について色々書いていきますが、現実を知って幻滅したくない方は読まないようにして下さい。
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神職の資格を取ったものの、神職として奉仕させてくれる神社がなく、かろうじて巫女でなら雇ってくれる神社を見つけ、そこで4年間奉仕ししていました。 今は普通の仕事をしていますが、当時を振り返り注目度が高い?巫女の実情を嘘偽りなくお話します。
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 正社員の巫女ともなれば、当然のように髪は黒く、長くなくてはいけない。入社当時は短くても、伸ばさなくてはならない。
 私は腰には到底届きませんが、背中にかかるくらいの長さのある状態で入社したので問題なかったのですが、今時の髪型(要するに毛先がバラバラ)だった同僚はかなり苦労していました。
 何とか結べたので付け毛を装着することは出来たものの、半端な長さで結べない部分もかなりあったのです。そのままにするとボロボロにしか見えないので、半端部分を必死になってヘアピンで止めていました。
 半端ながらまたそれぞれ長さがバラバラなので、全部で10本くらいのヘアピンを駆使していました。

 毎朝半端な長さの髪と死闘を繰り広げる同僚。その横でピンを全く使わずに、無造作に髪を束ねて飾りを付けて終る私。巫女なら髪が長い方が良いか、と伸ばしておいて正解でした。

 結ぶことに関しては問題なかったのですが、髪飾りにおいては多少問題がありました。
 髪の量はそんなに多くないので、飾りの重さを支えきれずにずり落ちてしまう事がたまにありました。量の少なさに加えて、幾らか癖毛なのに柔らかくて手触りはすべすべの為(なのにサラサラという程でもない)、余計に滑り易かった。
 かと言って、飾りの構造的にピンで止めたりも出来ない。
 見かねた先輩がしっかり固定しようと試みましたが、

「え? ちょっ、滑るんだけど!? これどうやって結んでるの!?」

 と、そもそも一瞬でも固定することが出来ない。
 実はちょっとした奇跡という微妙な固定をしていた私でした。神業だったと思います。

 結ぶのは当然として、あとは個人個人で違いましたが、額を出すか出さないか、というのがありました。
 私は出していませんでしたが、出していない人の方が多かったです。
 額全開スタイルは似合う人とそうでない人の差が、結構あります。
 丸顔の人は似合うようでしたが、私のような面長な人がやると、顔の面積が広く見えるし、老けて見える傾向があったのでやりませんでした。
 上司もそれを承知しているらしく、額を出せ、と強要されたことはありません。

「祭典奉仕の時くらい出した方が良いですか?」

 と聞いたら、

「いや、似合わないから無理しなくて良いよ」

 ………正直なコメントでした。

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 巫女だからってお嬢様育ちの人が集まっているわけではないし、普段身内で喋っている分には普通の女子高生や若者みたいな喋り方なんですが、流石に仕事中にはそれなりに丁寧な言葉で話すようにしています。
 しかし、昔はどうだったのか知りませんが、最近では例え中年~年配の方であっても丁寧な言葉で話しても通じない………という事がよくある為、多少グレードを落とすというか、丁寧であることよりも分かり易さを優先して話していました。
 
 祭典中であれば巫女は典儀という儀式の司会進行の役も勤めます(神主さんがやることもあるけど)。祝詞奏上の時には「御低頭下さい」と言って、頭を下げているように促すのですが、これがまた通じない。
 先輩から教えてもらって台詞を覚えるのですが、若い人にはさっぱり通じないし、お年寄りでも理解されない方が多く、「頭を低くして下さい」とか「頭をお下げ下さい」などと言い直す確率が高かったので、最初から「頭をお下げ下さい」と言うようになりました。
 普段「低頭」なんて言う機会がないし、文字で見るならともかく口頭で言っても分かり難いせいもあると思います。

 他には神社に来るならこれくらいは分かってよ………と思うのが、拍手。大勢ではないんですが、多分2~3割の人が分かってません。団体での祈祷や七五三や正月のようにまとめてやっていれば、周囲の人を見て分かるみたいですが、単独だと「?」って感じです。
 その為「拍手を二度お打ち下さい(回数も言わないと駄目なんです)」ではなく、「二回手をお打ち下さい」と言っていました。

 今も仕事で丁寧語や敬語も使うんですが、丁寧すぎて通じないこともあるので、相手にもよりますが程ほどじゃないと駄目かなあと思います。丁寧さを優先した結果通じないのでは本末転倒だし、電話だと聞き取り難いだろうから、まずは正確に伝える事を優先しつつ、丁寧に話すようにしないと。

 今の職場にいる30半ばくらいのおばさん(まだそんな年じゃないはずなんだけど、本当におばさんって感じ)は、丁寧に喋りすぎてしょっちゅう電話でも何でも聞き返されています。意味ないじゃん。
 特に気の短い方相手だと結構キレ気味な感じが。何言ってるかわかんねーよ!って思われているのかも。不自然な程丁寧に喋っているから、営業さんにとってはイラつくのかも知れない。

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 巫女と酒は切っても切れない間柄。
 まあ主な仕事としてお神酒を注ぐというのがありますので。
 平たい杯(かわらけ)に注ぐのですが、かなり量は少なめです。理由としては、飲めない人や日本酒が苦手な人も多いので並々注いでも殆ど残ってしまうからというのが1つ、あとは車を運転して来ている人も多いので、そういう人は飲むフリで終るというのがあります。
 たまに「少ないなあ」と文句を言うおっさんもいますが、そういう時は注ぎ足せば済むので良いのです。それに少ないというクレーム自体滅多に来ないし、少なめに注いでも残っているくらいですから。

 そのお酒、特に銘柄が決まっているのかというとそうではありません。参拝者用のお神酒は総て奉納されたお酒を使っているので、古いのから使っているだけで銘柄はバラバラです。
 ただ奉納されるお酒は何故か剣菱が多かったです。
 価格的に手頃なのかどうなのか………

 奉納のお酒、全てをお神酒で使い切ることは不可能でした。あまり古くなったのを使うわけにはいきませんし(黄色く酸っぱくなります)、結局古くなると神主さん達に無理矢理持ち帰らせます。
 幹部の人程本数が多くなるのですが、神主さん全体として日本酒党がほとんどいないので、更に下の人に押し付けてました。
 まあ持って帰るの大変ですから。
 車で来ている人はまだしも電車の人に1升瓶は辛いですね。
 飲まない人には本当に困るし、料理に使うにしても消費しきれないような。

 それでも余ってしまった分は、仕方がないので流しに捨てることになります。
 特に正月は奉納酒が多く、大勢の参拝客にお神酒を注いでも消費しきれないんです。でも七五三や正月まではもたないし、それまでに使い切ることも出来ない。
 で、七五三用にはまた買うんですけど。
 需要と供給がなかなか上手く行かないものでした。

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 この話は私の中ではかなり怖い話となっています。恐怖話としてどこかに投稿したいくらいでした。誰かに聞いて欲しいけど友達にこんな話は出来ないなあっていう内容なのですが、ここでなら書けそうです。

 私が入社して1年目の秋。入社前からいた巫女さん達が微妙な人間関係だったのです。1人だけ浮いていたというか、あからさまではないものの仲間はずれのような扱いだったのがC先輩でした。かつてどういう経緯があったのかは分かりませんが、耳に入った評判は

「神主さんの前ではいい子ぶったり、矢鱈ヤル気見せるんだけど、巫女相手だと適当にしか仕事しない」

「仕事が遅くてしょうがないし、やりたい仕事とそうでない仕事を選ぶ」

等良くない話ばかり。
 私が見る限りそういう風にも見えなかったのですが、他の巫女さんと良い関係を気付けていないせいか、出来ない仕事が結構多かったです。聞きに行っても

「ごめん、分からないから先輩に聞いてくれる?」

という事ばかり。一応新人教育係だった先輩なのですが、中級以上の仕事はまともに教えられない状態でした。教えて貰えなかったし、聞きに行く勇気もなかったのでしょう。で、私が聞きに行った後に、

「どうだった? どうやるの? どこにあるの?」

って聞きに来る始末。
 とうとう先輩達にも「1年目の後輩に教わるやつがいるか!」と思われていたようです。自分で聞きに来いよ、と。
 更に細かい資料を作るのが好きらしく、ある日

「今日からその日にやった仕事を書き出してもらおうと思うの。帰りにこれを提出して下さい」

と用紙を渡され(自分で作ったらしい)たのですが、まあ普通の日はいいとして繁忙期にまでこれを書けと言うのです。
 七五三の忙しい時期、18時過ぎまで殆ど休憩もなく働いています。なのに。17時頃に

「瑞穂さん、今日の仕事内容は書けました?」

とか言ってくる………。悪い人じゃないけどちょ~っとズレてる人でした。で、無理矢理「今書いて下さい」とか言われ、大急ぎで書いている所に他の先輩が通りかかり、

「瑞穂さん、何やってるの?」

「いや、C先輩に言われて今日の仕事内容を………」

「はぁ? そんなヒマあるわけねーだろー!? 何考えてんだよもおぉぉぉ、やることが他にもあるっちゅーねん! 瑞穂、それ書かなくていいから! 他の事やって!」

 となりました。他の先輩に文句を言われ、しぶしぶC先輩は繁忙期の土日は書かずに翌日以降提出ということになったのですが、繁忙期も本格化してくると平日でもかなり忙しい。で、最終的には「そんなのいらんだろ」と廃止になりました。

 そんなC先輩の身に恐怖の出来事が降りかかったのは、秋の新嘗祭の日でした。大祭ということもあり来賓の方も多く、接待の用意も細々した物の準備等非常に忙しいものでした。
 数日前から用意するものは用意し始めるのですが、接待準備担当になったC先輩の段取りは、決して良い物ではありませんでした。記念品担当だった私がチラチラ覗いていても、これって当日大丈夫なのかな?と不安になるくらいでした。
 1年目の私に不安を与えるくらいですから、勿論当日スムーズに行く訳もなく、途中で小皿が足りなくなり課長が急いで取りに行ったり、オードブルの準備に手間取り急遽他の先輩がやったり等色々ありました。

 そして、恐怖の魔女裁判は仕事が終った後に開廷しました。
 
 18時頃、更衣室でみんなが疲れた顔して着替える。
 ああ、今日はさっさと帰って寝よう、などと考えてパシパシ着替えていると、1番早く終ったのがC先輩。さっと鞄を持ち、入り口に駆け寄り、

「お先に失礼します」

 と言って帰ろうと扉に向き直ろうとした瞬間、トップの巫女さんの鋭い声が飛びました。

「Cさん、Lさんにお礼とお詫びは言いました? 用意が間に合わなくて手伝ってもらったんですよね!?」

 私の真横にいた同期のAさんと共に、まるで自分が叱責されたかのように動きを止めた。室内の空気が一気に張り詰めたものとなる。先輩達全員の視線はまっすぐにCさんを貫いていた。

「あ………」

 意味のない声を漏らし、慌ててCさんはLさんにお礼とお詫びを言うが、それに答えるLさんの声は冷たかった。

「私、何日も前から準備は大丈夫か、ちゃんと確認してるのか聞きましたよね? 大丈夫って言ってましたけど全然出来てないじゃないですか。課長が小皿を取りに行ったりとかありえないですよね?」

 Cさんはペコペコと謝り、室内に沈黙が訪れる。
 で、私の横で着替え終わったものの出るに出られないAさんが、チラリと私に視線を寄越した。
 うん、分かるよ。急いで着替えて、私も視線でサインを送る。一人じゃ出られないけど、二人でなら………!!
 そそくさと扉に近寄り、

『お先に失礼します!』

 と、声をハモらせて大急ぎで外へと逃げ出す。幸いにも私達には特に叱責はなかったのだが、その私達に便乗しようとC先輩が後に続こうと試みた。

「ちょっと! 話はまだ終ってませんよ!!!」

 先輩の怒声が響き、C先輩は脱出に失敗した。ゆっくりと閉じる扉の向こうに、先輩達の姿も声も消えていった。で、後ろも振り向かず全力疾走で玄関へと駆ける私とAさん。社務所ですれ違う神主さんへの挨拶もそこそこに逃げていった。

 神社の外へと出て、周囲に人がいないのを確認してからやっと私達は口を開いた。

「今のは何だったんだろ………、C先輩大丈夫かなあ」

「大丈夫なわけないよね。説教というより公開処刑とか魔女裁判みたいな感じだったし」

「うん、リンチみたいに多勢に無勢だったもんね。私達じゃどうにも出来ないし」

「ま、先輩達だって疲れているだろうし、1時間もすれば終るでしょ!」


 そんな考えは甘かった。翌日に当直だった神主さんによると、

「22時頃にさー、社務所の見回りしたら更衣室前の廊下の電気がまだ点いててさ、しかも人の声がするんだよ。誰か残ってるのか?ってノックしたらさ、1年目以外の巫女が全員いたんだよ! で、Cに説教だかなんだかしてた。もう遅いから帰れって行ったんだけど、マジびびった」

 その話を聞いて、1年目コンビが震え上がったのは言うまでもありません。1対6くらいで長々と4時間もかけてどんな恐ろしい行為が行われていたのか、想像するだけで背筋が凍ります。

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 神社のお祭りなどでたま~に見られる、舞姫。白い千早だけの場合もあれば、十二単並みの重装備で煌びやかな装束の場合もあります。一見優雅で美しく見せているのですが、私の場合はまさに白鳥の如く見えない部分でジタバタしておりました。
 祭典の日、私がどのように過ごしていたのかを時系列に追って見ましょう。

7時に出社・まずはジャージに着替え、祭典参列者用の椅子を並べて拭いたり等の掃除をする。

9時頃・とりあえず巫女の標準装備である白衣と袴になる。そう汚れない程度の仕事をする。

10時・巫女の舞用千早を着て髪飾りを付ける。そのまま手水係を勤め(自分達はセルフサービスでやる)神殿へ参進。

10時半過ぎ?・舞を舞う。終ったら自座へ戻らずにそのまま社務所へ直行、速効で千早と飾りをかなぐり捨てて記念品テントへダッシュ。

11時頃・記念品受け渡しテントで先ほどまで舞を舞っていたとは誰にも気付かれないまま、受け渡し要員。

11時半・ジャージに着替えて祭典の片付け。

 ジャージでうろついたり舞姫になったり、とかなり極端な格好で1日を過ごします。やっている側としては慌しいばかりでちっとも有難くないのが祭典だったりします。
 
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