http://graphite.blog.shinobi.jp/
神職の資格を取ったものの、神職として奉仕させてくれる神社がなく、かろうじて巫女でなら雇ってくれる神社を見つけ、そこで4年間奉仕ししていました。
今は普通の仕事をしていますが、当時を振り返り注目度が高い?巫女の実情を嘘偽りなくお話します。
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揉めに揉めたものの一応別れたH先輩。
横で見ていても情緒不安定な傾向に拍車がかかりつつあった。H先輩の後輩は私を含めて3人。その3人に対する叱り方がヒステリックの度が過ぎるし、内容的にも八つ当たりにしか思えない。とうとう見るに見かねた普段は何も言わないような神主さんに「Hさん、あの言い方はいくらなんでもないんじゃない? 別に後輩の子が悪いわけじゃないでしょう?」と諌められる程。
それを機にヒステリー説教は収まったものの、今度は人がいないところで妙な言いがかりをつけ始めた。
ある日、H先輩がご祈祷の交代の為に神殿にやってきた。
タイミングとしては丁度御祈祷の片づけをする所で、次の申込もなかったので別に来なくてもいいような時だった。わざわざ来なくてもいいのにな~、と思っているとH先輩がつかつかと歩み寄り、
「ちょっといい?」
と私の手を引いて神殿のすぐ横の祭具倉庫へと導く。
え? 何だろう? H先輩に怒られるようなことした覚えないんだけどなー………。ある意味密室状態の中不安になる。
先輩は私の目をじっと見ながら切り出した。
「私がUさんと付き合っているのは知ってるよね?」
「え? あ、そーなんですか?」
(付き合っている? ん? 現在進行形? つーか別れたんじゃないの!?)
一体何を言いたいのかよく分からないまま、困惑しつつ適当に相槌をする私。その私の顔に右手を付き付け、何でか涙まで流しながら先輩が絶叫した………
右手には指輪が載っていた。
「Uさんは私のものなんだから!! 指輪だった貰ったのよ!? 横から手を出さないで!!!」
えええええええええっ!?
ちょっと待って!! 私がいつUさんに気のある素振をしたというの? 全く持って見に覚えがありません!
だいたい私はUさんのようなチャラチャラした軽い男は全く眼中にないです!正直仕事の際にも結構勝手な人だから、嫌いなんですけど。 それに私は自分より背の高い男も興味ないです。同じか低いくらいじゃないと気にもならないんですってば!!
心の中で抗弁しながら、勝手に盛り上がる先輩を何とか宥める。
「あのー、私Uさんのこと好きでも何でもないですよ? 勘違いです。だから落ち着いて下さい、ね?」
「うそよ………、昨日だって2人でずっと臨時宿直室にいたじゃない」
「お正月に向けて掃除してこいって課長に言われたからですよ。私は1階、Uさんは2階にいたから一緒にはいなかったんです。あとOさんも私と一緒に1階にいましたから、正確には3人です。聞いてみたらすぐに分かりますよ」
「本当に?」
「はい」
と、とりあえず疑いは晴れたらしい。
困った勘違いである。
面倒な人だと思いつつ、勿論このことは誰にも言わなかった。しかし、ある日後輩の子が言った。
「先輩聞いて下さいよぉ~」
「ん? 何?」
「さっきH先輩に言われたんですけど。『私はUさんと付き合ってるの! 指輪だって貰ってるの! 横からちょっかい出さないで!!』って。私チョービックリしましたよ~。付き合ってるなんて知らないし、Uさんにちょっかいなんて出してないっつーの。何を勘違いされたんでしょうね~? あれ、何固まってるんですか?」
「昨日言われたの?」
「え? そうですけど?」
「実はさ、私も半月くらい前に全く同じこと言われたんだけど。しかも神殿で」
「えええ!? マジですか!? しかも神殿で!?」
「そーだよ、マジだよ。そんな生臭いことを神殿でやっちゃったよ。しかも勘違いだし」
「面白いことになってますねー」
「ことあるごとに指輪見せながらそんなことしてるのかな。ってことはウチラ以外にもやられてたりしてね」
「あははは、まさかー」
こんな会話をしていたが、H先輩が退職後になって他にも同じことを言われていた人が2名、更にアルバイトの子まで5人もいたことが判明した。約10名にあらぬ疑いを持ち、詰め寄ったH先輩だったが、例の指輪はUさんに返さないままだったというので、今でも持っているのかも知れない。
続く。
人気ブログランキングへ ははは、まだまだこれから盛り上がりますよー。
横で見ていても情緒不安定な傾向に拍車がかかりつつあった。H先輩の後輩は私を含めて3人。その3人に対する叱り方がヒステリックの度が過ぎるし、内容的にも八つ当たりにしか思えない。とうとう見るに見かねた普段は何も言わないような神主さんに「Hさん、あの言い方はいくらなんでもないんじゃない? 別に後輩の子が悪いわけじゃないでしょう?」と諌められる程。
それを機にヒステリー説教は収まったものの、今度は人がいないところで妙な言いがかりをつけ始めた。
ある日、H先輩がご祈祷の交代の為に神殿にやってきた。
タイミングとしては丁度御祈祷の片づけをする所で、次の申込もなかったので別に来なくてもいいような時だった。わざわざ来なくてもいいのにな~、と思っているとH先輩がつかつかと歩み寄り、
「ちょっといい?」
と私の手を引いて神殿のすぐ横の祭具倉庫へと導く。
え? 何だろう? H先輩に怒られるようなことした覚えないんだけどなー………。ある意味密室状態の中不安になる。
先輩は私の目をじっと見ながら切り出した。
「私がUさんと付き合っているのは知ってるよね?」
「え? あ、そーなんですか?」
(付き合っている? ん? 現在進行形? つーか別れたんじゃないの!?)
一体何を言いたいのかよく分からないまま、困惑しつつ適当に相槌をする私。その私の顔に右手を付き付け、何でか涙まで流しながら先輩が絶叫した………
右手には指輪が載っていた。
「Uさんは私のものなんだから!! 指輪だった貰ったのよ!? 横から手を出さないで!!!」
えええええええええっ!?
ちょっと待って!! 私がいつUさんに気のある素振をしたというの? 全く持って見に覚えがありません!
だいたい私はUさんのようなチャラチャラした軽い男は全く眼中にないです!正直仕事の際にも結構勝手な人だから、嫌いなんですけど。 それに私は自分より背の高い男も興味ないです。同じか低いくらいじゃないと気にもならないんですってば!!
心の中で抗弁しながら、勝手に盛り上がる先輩を何とか宥める。
「あのー、私Uさんのこと好きでも何でもないですよ? 勘違いです。だから落ち着いて下さい、ね?」
「うそよ………、昨日だって2人でずっと臨時宿直室にいたじゃない」
「お正月に向けて掃除してこいって課長に言われたからですよ。私は1階、Uさんは2階にいたから一緒にはいなかったんです。あとOさんも私と一緒に1階にいましたから、正確には3人です。聞いてみたらすぐに分かりますよ」
「本当に?」
「はい」
と、とりあえず疑いは晴れたらしい。
困った勘違いである。
面倒な人だと思いつつ、勿論このことは誰にも言わなかった。しかし、ある日後輩の子が言った。
「先輩聞いて下さいよぉ~」
「ん? 何?」
「さっきH先輩に言われたんですけど。『私はUさんと付き合ってるの! 指輪だって貰ってるの! 横からちょっかい出さないで!!』って。私チョービックリしましたよ~。付き合ってるなんて知らないし、Uさんにちょっかいなんて出してないっつーの。何を勘違いされたんでしょうね~? あれ、何固まってるんですか?」
「昨日言われたの?」
「え? そうですけど?」
「実はさ、私も半月くらい前に全く同じこと言われたんだけど。しかも神殿で」
「えええ!? マジですか!? しかも神殿で!?」
「そーだよ、マジだよ。そんな生臭いことを神殿でやっちゃったよ。しかも勘違いだし」
「面白いことになってますねー」
「ことあるごとに指輪見せながらそんなことしてるのかな。ってことはウチラ以外にもやられてたりしてね」
「あははは、まさかー」
こんな会話をしていたが、H先輩が退職後になって他にも同じことを言われていた人が2名、更にアルバイトの子まで5人もいたことが判明した。約10名にあらぬ疑いを持ち、詰め寄ったH先輩だったが、例の指輪はUさんに返さないままだったというので、今でも持っているのかも知れない。
続く。
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